チェコの写真家ミロスラフ・ティッシーの作品をまとめた、2005年チューリヒ美術館での展覧会に伴い刊行された作品集。
ティッシーは、段ボールや空き缶、眼鏡のレンズなど身近な廃材を使って自作したカメラを手に、故郷キヨフの街を歩きながら、通り過ぎる女性たちを長年にわたって撮影しました。正確なピントや露出、整った構図といった写真の技術的規範から大きく外れたそのイメージは、傷や汚れ、ぼけや現像ムラをまとい、記憶や夢の断片のような独特の像を生み出しています。
カメラだけでなくレンズや引き伸ばし機なども自作し、自作のカメラを手に、いつもボロボロの服を纏って街中を歩いていたティッシー。
展示では、自作のカメラや引き伸ばし機なども一緒に展示されました。
よく写されていたのは、女性の脚、後ろ姿、水着姿、街角でふと捉えられた身体。覗き見るような視線には、現在批判的に検討すべき側面もありますが、その一方で、撮影後のプリントにも鉛筆で線を加えたり、自作の台紙を施したりしながら、写真を単なる記録ではなく一つの物質的なイメージへと変えていきました。
ティッシーは、1926年、現在のチェコ共和国キヨフ生まれ。プラハで絵画を学んだのち、故郷キヨフに戻り、表現の中心を写真へと移していきます。世界的に著名で影響力の大きいキュレーターのハラルド・ゼーマンによって紹介され、2004年の第1回セビリア・ビエンナーレ以降、国際的に広く知られるようになります。日本では2007年、タカ・イシイギャラリーで初個展が開催されました。
[condition] Used, Good 古書状態良好
[Artist] Miroslav Tichý
[Publisher] DuMont / Kunsthaus Zürich
[size]280x230mm 172p
[Published] 2005
[ISBN] 9783832175931
[Language] German