サンドラ・バスケス・デ・ラ・オラは、1967年チリ生まれ、ベルリンを拠点に活動するアーティスト。鉛筆で描いた紙を蜜蝋に浸す独自の技法で、女性の身体や動物、死、性、神話、宗教的な象徴などを描いています。
描かれるのは、女性の身体、胎児、骸骨、動物、人間と植物の混成した姿、宗教的な象徴、性的なイメージなど、中南米の神話や民間伝承、カトリック、アフリカ由来の宗教的象徴や、ピノチェト軍事政権下で育った記憶が重なり合う作品は、素朴で親密でありながら、不穏で謎めいた印象を与えます。
作品にはしばしば短い言葉や文章が書き込まれます。文字は絵を説明するのではなく、題名、呪文、告白、ことわざのように働き、イメージの意味をさらに曖昧にします。
素朴で直接的な線ですが、内容はかなり暗く、グロテスクです。ゴヤやオディロン・ルドン、民間宗教画、シュルレアリスム、子どもの絵などが混ざったような印象があります。
2022年には第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展「The Milk of Dreams」に参加。ドローイングを立体的な空間に展開し、生と死、暴力、再生、女性の身体をめぐる独自の世界観を示しました。
本書は、サンドラ・バスケス・デ・ラ・オラの初期作品をまとめた大判作品集。
女性の身体や動物、骸骨、宗教的な象徴など、鉛筆で描いた紙を蜜蝋に浸すことで、作品は古い奉納画や変色した記録のような独特の物質感を帯びています。素朴で親密な線のなかに、欲望、生と死、暴力、信仰が入り交じる、静かで不穏なドローイング集です。
[condition] Like New 古書状態良好
[Artist] Sandra Vasquez de la Horra
[Publisher] Hatje Cantz
[size]250 x 20 x 330 mm 184p
[Published] 2010
[Language] German, French, English